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丸代 二見幸雄さんに聞きました
「島の入口に建つ青銅の鳥居は、まさに江の島の歴史そのもの。鳥居の根元に波の浮き彫りがあるけれど、昔は鳥居の下まで波が来ていました」
そう語るのは、江の島の玄関口、藤沢市の指定文化財でもある青銅の鳥居の横で海産物の専門店「丸代」を営む二見幸雄さん。
二見さんは生まれも育ちも江の島という、まさに島の生き字引。藤沢市観光協会、江の島振興連絡協議会の会長を兼ねる二見さんにとって、島の魅力はなんといっても、豊かな自然と文化が醸す、昔ながらの情緒にあるといいます。
「江の島は“真白き富士の根、緑の江の島”という唱歌の歌詞そのままの、姿の美しい島。加えて江島神社がご奉仕する、弁財天の加護を受けた信仰の島でもあり、江戸時代から大山詣と並んで、庶民に人気の観光地でした」と二見さん。
江戸時代には、島内の岩本院や稚児ヶ淵が歌舞伎の舞台になり、それから遡ること数百年前には、源頼朝が奥津宮に石鳥居を寄進したり、歴史的な見どころがたくさんある点も江の島をめぐる醍醐味です。
また、最近は毎年1月に江の島の文化と歴史をPRする「江の島歌舞伎フォーラム」が開かれ、熱い注目を集めているほか、7月中旬の「江の島天王祭」では、島の若い世代が子どもたちにお囃子の指導を積極的に行うなど、「江の島が好き」と語るUターン組の若者が着実に増えていることも島に活気をもたらしています。
昔の面影がよく保たれている反面、島の道は勾配がきつく、高齢の観光客から足の負担がきついといわれることも。
「でも、一度ご自分のペースでゆっくり島内を散策してみてください。疲れたら点在する句碑や詩碑の前で休むのもいい。きっといままで知らなかった江の島の魅力に気づくはず」と二見さんはいいます。
早春は江の島弁天橋から見返る、富士山が見事。4月5日には弁天橋中央、6日には江の島展望灯台から、富士の真上に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」が楽しめます。
本誌を片手に、江の島を訪ねてみてください。 |